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商船三井がLNG燃料供給船事業に本格参入
1番船「Gas Agility」が竣工、世界最大級

三友新聞 2020年9月24日号 より]

商船三井(池田潤一郎社長)は、世界最大のLNG燃料供給船(LNGBV)を竣工させた。1番船「Gas Agility」を皮切りとし、来年までに計3隻を竣工させる。欧州やシンガポールを拠点にLNG燃料船の普及に向けたインフラ整備を進める。

商船三井はLNG船事業者としては世界最大手。海上LNG基地などの2次輸送にも積極的に参入しており、今後、需要が見込まれているLNGBV事業にも本格参入する。1番船は全長135m、タンク容量1万8,600m³。同型船の2番船とともに仏エネルギー大手のトタルグループに貸し出す。建造は中国・滬東中華造船。

商船三井が竣工させたLNG燃料供給船「Gas Agility」

LNG燃料の世界的な供給港はオランダ・ロッテルダムとシンガポールで、1番船はロッテルダムを拠点とし、オランダやベルギーで大型コンテナ船向けなどにLNG燃料を供給する。

LNGは重油と比べてCO₂排出量を25%抑えられるクリーンエネルギーで、LNG燃料船及びLNG燃料船に改装可能な船舶は年間数百隻が竣工し、拡大している。

一方でLNGの供給港やLNGBVなどのインフラ整備は追い付いておらず、LNGBVは現在、世界でわずか15隻、計画中を含めても37隻に留まっている。

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