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医薬品製造販売会社「王子ファーマ」設立
木質由来成分による医薬品開発目指す

三友新聞 2020年8月20日号 より]

王子ホールディングス(加来正年社長)は、医薬品の開発及び製造販売を行う「王子ファーマ」を4月1日付で設立し、方針を策定した。

資本金は1,000万円で、王子HD全額出資。木質主要成分の一つ「ヘミセルロース」を原料とした有効成分「硫酸化ヘミセルロース(PPS)」を医薬品として製品化することを目指す。

PPSは王子HDが持つ木質材料中の各主成分を高純度に抽出・分離・精製する技術を基に、広葉樹から生産される高分子硫酸化多糖。血液凝固阻止作用、抗炎症作用、保湿作用などがあることがわかり、それらの特徴を発揮できる疾患領域での研究開発を加速させる。

特に血液凝固阻止については、木質由来のためウイルス感染リスクの低減や宗教的な使用制限にかからないことで、現在主流の豚由来血液凝固阻止剤「ヘパリン」の代替展開が期待できるという。

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