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医療用ガウン向けに不織布を供給
三井化学と王子ネピアが医療現場を支援

三友新聞 2020年5月14日号 より]

三井化学(橋本修社長)と王子ホールディングス(加来正年社長)傘下の王子ネピア(用名浩之社長)は、新型コロナの医療現場を支援するため、医療用ガウン(アイソレーションガウン)の原料である不織布を供給する。

三井化学は、100%子会社のサンレックス工業(川人光一郎社長)で、おむつ等の衛生材用不織布の製造ラインを活用し、医療用ガウン対応の不織布を生産する。ガウン1,000万枚/月以上の生産体制を確保した。

王子ネピアは、愛知県春日井市の名古屋工場で、紙おむつ基材用に生産している撥水性に優れた不織布の生産体制を増強すると共に、紙おむつ用途の不織布をベースに、医療用ガウン向けの不織布を新しく製造し、供給する。今後、月産約80tの供給体制を構築し、ガウン約80万着分を供給する。今月中旬から出荷を開始する予定。

日本で新型コロナ感染者数は1万5,000例を超える中、ほぼ海外からの輸入であった医療用ガウンは、世界的な感染拡大を受けて入手が困難となっている。三井化学は不織布を供給し、医療現場へ迅速にガウンを供給できるよう縫製メーカー等と連携、100%国産化したガウンの早期確立に原料面から貢献する。

三井化学と王子HDは、不足が続くマスク向けにも不織布や関連製品を増産して対応する。

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