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三井金属が環境配慮型「MicroThin」量産
キャリア銅箔の厚さを従来比2/3に

三友新聞 2020年3月26日号 より]

三井金属(西田計治社長)は、キャリア付き極薄銅箔「MicroThin」の新規製品として、キャリア銅箔の厚みを従来の2/3に薄厚化した製品を開発し量産出荷を開始した。

MicroThinはスマートフォンなどの微細回路形成に使われ、小型化・高性能化に貢献してきた。同製品は厚み1.5μm(μは100万分の1)から5μmまでの極薄銅箔と、それを支えるキャリア銅箔で構成される。キャリア銅箔は従来18μmの厚さで展開していたが、今回の新製品で12μmへ薄厚化した。

回路形成で極薄銅箔が使用されたのち、キャリア銅箔はリサイクル資源として再利用される。薄厚化したことでMicroThin製造時の銅原料の使用量が削減されるとともに、リサイクル工程にまわる銅の量が減ることで省資源化につながる。また、銅箔製造時や製品輸送時に要するエネルギーが削減され、省エネ化にも寄与する。

三井金属は、キャリア銅箔の薄厚化はSDGsの17の目標のうち「つくる責任 つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」に関連するとして、今後も持続可能な社会作りに貢献していく考え。

MicroThin。めくれている上部がキャリア銅箔、下部が極薄銅箔

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