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素形材・エネルギー事業を子会社に承継
日本製鋼所、室蘭製作所の再編で

三友新聞 2020年2月20日号 より]

日本製鋼所(宮内直孝社長)は4月1日を効力発生日として、北海道の室蘭製作所でクラッド鋼板・鋼管の製造などを行う素形材・エネルギー事業と、風力発電機器保守サービスの技術部門を完全子会社の日鋼MECに承継させる。また、完全子会社の日鋼機械センター、日鋼検査サービス、J-Winを日鋼MECが吸収合併し、商号を日本製鋼所M&Eとする組織再編を行う。

日本製鋼所M&Eの社長には、室蘭製作所長を務める岩本隆志取締役執行役員が就任する。再編される子会社4社はいずれも室蘭製作所内に拠点を置き、日鋼MEC、日鋼機械センター、日鋼検査サービスは素形材・エネルギー事業に関する製造機能を担い、J-Winが風力発電機器の保守点検サービスを行っていた。

分割承継させる素形材・エネルギー事業は、2019年3月期決算の実績値で売上高412億円の規模。この事業規模に対する適正な資本を確保するため、日鋼MECで6,000万円だった資本金を、日本製鋼所M&Eでは40億円に増額する。

日本製鋼所が室蘭製作所を中心とした組織再編を行う背景には、2011年の東日本大震災や地球温暖化問題による原子力・火力発電所向け部材の市場縮小と競争の激化がある。再編により組織の最適化と事業の再構築を行い、素形材・エネルギー事業の収益力改善を進める。

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