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全個体電池用電解質の量産試験設備を設立
三井金属、来年12月完工

三友新聞 2019年12月12日号 より]

三井金属(西田計治社長)は、全個体電池用の「アルジロダイト型硫化物固体電解質」の量産試験用設備を、埼玉県上尾市の同社研究所敷地内に設立する。2020年12月完工で、同月から稼働開始する予定。今後の需要に応じて年間数十t規模まで生産能力を引き上げる。

三井金属は2016年11月に、電解液と同等水準のリチウムイオン電導性を有し電気化学的に安定した性質を持つ「アルジロダイト硫化物固体電解質」を、量産性に優れた工法で開発。その後、高エネルギー密度、急速充放電、高耐久等の性能を有する全個体電池の実証に向け、パートナー企業と実証を進めてきた。

今般、協働するマクセルから小型機器向けのコイン型全個体電池のサンプル出荷を開始したことや、電気自動車用にも2020年以降の採用に向け顧客の評価が順調に進んでいることから、量産シミュレーションを行う必要があるとして、本格量産を見据えた設備導入に踏み切った。

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