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東レが5G通信向けポリイミド材料を開発
誘電損失低減で高周波部品の性能を向上

三友新聞 2019年7月11日号 より]

東レ(日覺昭廣社長)は、5G通信やミリ波レーダー向け電子部品に適した低誘電損失ポリイミド材料を開発した。

高速、大容量、多数の同時アクセス、低遅延を可能にする次世代の通信技術として注目される5Gでは、ミリ波領域といわれる20GHz以上の新たな周波数帯での通信が必要となる。

実用化には、高い周波数帯域での通信に適した誘電特性と、半導体実装に耐えられる耐熱性、銅配線との接着性などを満たす材料の開発が課題となっていた。

また、歩行者の検知、障害物との距離測定など自動車の安全走行、自動運転に向けて、適用範囲が拡大することが期待されているミリ波レーダー部品も、同様の課題を持つ。

東レは、長年蓄積してきた機能性ポリイミド設計技術により、高耐熱性、機械物性、接着性を有し、電気エネルギーの損失を0.001(20GHz)に抑える低誘電損失ポリイミドの開発に成功。現在、同材料をベースに、感光性付与、シート化などの開発を進めている。

同材料を適用することで、電気エネルギーの損失を抑え、大容量データの高速通信安定化や、ミリ波レーダーの距離測定性能向上、部品の小型化等が可能となる。

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