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台湾工場で「VSP」の増産工事完了
三井金属の高周波基板用銅箔

三友新聞 2019年6月13日号 より]

三井金属(西田計治社長)は、5月に台湾工場で高周波基板用銅箔「VSP」の増産工事を完了し、生産能力を元の月産175tから2.4倍となる月産420tに増強した。

VSPは高い表面平滑性と微細粗化処理により、高周波数帯におけるプリント基板の伝送損失低減に優れる。世界的にデータ通信の高速化・大容量化が進む近年は需要が増しており、販売量も増加傾向にあった。

一般銅箔(左)と比較し、VSP(右)は鏡面のような表面平滑性が特徴

三井金属は2017年7月に一度、月産175tから月産275tへの生産能力増強を決め、台湾工場の設備の一部改造と電解設備の新設を進めていた。しかし、工事期間中に更なる需要増が見込まれたことから、月産420tまでの設備増強に計画を変更。今般、工事が完了し、工場の稼働を開始した。

今回の設備増強により三井金属は、「5GやSociety5.0、CASE時代における自動運転などを背景とした旺盛な需要に十分対応する体制が整った」としている。

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