会員会社ニュース

生コン圧送用の詰まり防止剤に
王子ホールディングスのCNF採用

三友新聞 2019年3月7日号 より]

王子ホールディングス(矢嶋進社長)のセルロースナノファイバー(CNF)「アウロ・ヴィスコ」が、生コンクリート圧送先行剤「ルブリ」に採用された。

「ルブリ」は、タケ・サイト(静岡市)の製品。建設現場で生コンを圧送する際には、配管の詰まりを防ぐために大量のモルタルが使用されていたが、ルブリはモルタル同様に詰まりを防ぐ効果を持つ上、モルタルよりも使用が少なく済み、廃棄量では80%以上を削減できる。

同製品には少量で配管内に薄く均一な潤滑層を形成することが要求されるが、王子HDのCNFを加えたことで、強いチキソ性(力を加えると粘度が下がり、静止すると粘度が上がる性質)により潤滑層を安定に形成させ、高い増粘効果により成分を安定的に分散させることを可能とした。より長距離での圧送や勾配、複雑な形状の配管でも詰まりにくい性能を実現し、多様な建築現場での使用が見込まれる。

CNFはパルプを1mmの100万分の1にまでナノ化したもの。透明で軽く、丈夫であり、変形にも強く高い増粘効果を持つことから、多様な分野での展開が図られている。

他の記事も読む