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大型車の排ガス浄化に採用
三井化学のバイオマス原料由来尿素水

三友新聞 2025年9月4日号 より]

三井化学(橋本修社長)が製造・販売するマスバランス方式による「バイオAdBlue(アドブルー)」が、山九が運行する化学製品輸送用タンクローリー車に採用された。

アドブルーは、ディーゼルエンジンに搭載される尿素SCRシステム(選択還元触媒方式)で使用される、尿素を32.5%含む高品位の尿素水。ディーゼル車の排気ガスに含まれる、大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)を無害な窒素と水に分解し、排出ガスをクリーンにする。

バイオアドブルーは、マスバランス方式(物質収支方式)によるバイオマス尿素を原料としており、従来の石油由来原料を一部バイオマス由来に代替することで、製品ライフサイクル全体におけるGHG排出量を削減する。バイオマス原料由来の特性を割当てたアドブルーは、製品カーボンフットプリントが最大約7割削減される。品質は石油由来品と同等。三井化学は、供給範囲の拡大や他車両・他地域への展開も視野に入れ、持続可能な物流モデルの構築を進めていく方針。

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