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100年史のウェブ公開を開始
三井住友トラストグループ

三友新聞 2025年5月29日号 より]

三井住友トラストグループ(高倉透社長)は「三井トラストグループ100年史」のウェブ公開を始めた。昨年、100周年を迎えたことを記念し、創業から三井・住友・中央の信託各社が経営統合に至るまでの道のりや経営統合から現在に至るまでの発展、未来に向けた取り組みをまとめた。

当時、三井信託設立を推し進めたのは三井銀行常務の米山梅吉。「奉仕と開拓」を社是に掲げた米山は三井財閥以外からも広く出資者を募り、住友合資会社も第7位の株主に名を連ねている。戦後は「三井」「住友」の商号が使用できなくなり、三井信託は東京信託銀行に、住友信託は富士信託銀行に改称。さらに金融機関は戦時中の政府公約による巨額債務を抱えており、三井信託、住友信託ともに辛酸を舐めた。

バブル崩壊を経た2000年には国内店舗数、信託財産残高で信託銀行トップの中央三井信託銀行が誕生。リーマン・ショック後は中央三井トラスト・グループと住友信託銀行の合併協議が加速し、2012年、三井住友信託銀行が発足した。法人顧客基盤やエリアの補完性が高く、互いにメガバンク傘下には入らず、独自路線を追求してきた両社は考えも近かった。

昨年は持株会社の商号を「三井住友トラストグループ」に変更。新たにパーパスを「託された未来をひらく」とした。米山が説いた「奉仕と開拓」は行動規範にも掲げられており、その精神は今も受け継がれている。

三井住友トラストグループ100年史

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