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洋上でブルーアンモニア製造
TOYOと三井海洋開発
[三友新聞 2025年2月6日号 より]
東洋エンジニアリング(細井栄治社長、TOYO)と三井海洋開発(宮田裕彦社長)は共同で、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の稼働時に生じる余剰随伴ガスからアンモニアを製造する「ブルーアンモニアFPSO」のAiP(基本設計承認)を米国船級協会から取得した。
アンモニアはそれ自体の燃料利用や、水素を効率よく運搬するための「水素キャリア」としての活用が期待されている。環境負荷軽減の観点から製造方法によって名称が「色分け」されており、再生可能エネルギーを利用することによって製造過程でCO₂を排出しない「グリーンアンモニア」や、製造過程でCO₂が発生するが回収して処理する「ブルーアンモニア」などと呼ばれる。
AiPを取得したFPSOでは、海底油田から原油や天然ガスを生産する際に、これまで特別な用途がなく貯留層に圧入処理されていた余剰随伴ガスからブルーアンモニアを製造し、貯蔵・積出を行う。その際に生じるCO₂だけでなく、FPSO上のガスタービン自家発電機から排出されるCO₂も合わせて回収する設備を搭載することで、アンモニア製造に伴うFPSOからのCO₂排出量を最小化させる。

「ブルーアンモニアFPSO」の完成イメージ