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外食3社が共同で紙カップ回収
王子HDが紙タオルにリサイクル

三友新聞 2025年2月6日号 より]

王子ホールディングス(磯野裕之社長)は、マクドナルド、ケンタッキー・フライド・チキン、タリーズコーヒーと共同で、店舗で使用された紙カップを回収し、ペーパータオルとしてリサイクルする取り組みを1月から始めた。東京・浅草で近隣にある3社の店舗から使用済み紙カップを定期的に回収して集約。回収した紙カップは王子HDがペーパータオルにリサイクルし、各店舗で使用する。

使用済み紙カップは耐水性を持たせるためにプラスチックラミネート加工が施されていることからリサイクルが難しく、これまでは大部分が焼却処分されていた。王子HDは汚れや臭いの付いた使用済み紙カップの破砕・洗浄処理を行い、さらに紙とラミネートフィルムを分離し繊維分(パルプ)を効率的に回収する技術を独自に確立。大量の使用済み紙カップのリサイクルを可能にしており、2023年から自販機やホテル、スタジアム、建設現場などで回収・リサイクルの取り組みを行っている。

外食3社はこれまで各店舗で独自の取り組みを行ってきたが、効率性やGHG排出量削減などを鑑みて共同回収・リサイクルを開始。現時点では年間約12tの回収量を想定しているが、今年末までに実施店舗を広げて紙カップリサイクルとして最大級の規模となる年間約60t規模まで拡大させる考え。

各社の紙カップ(左)とリサイクルされたペーパータオル(右)

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