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アラスカで「燃える氷」の陸上産出試験
TOYOが設備の設計から運用まで担う

三友新聞 2024年2月22日号 より]

東洋エンジニアリング(細井栄治社長、TOYO)が参画する米国アラスカ州でのメタンハイドレート長期陸上産出試験で、昨年10月にガス生産が開始された。TOYOは遠隔モニタリングシステムの運用・保守業務を担っており、試験の目的達成を支援している。

メタンハイドレートはメタンガスと水が低温・高圧など特定の条件の下で氷状の固体として形成された物質で、日本周辺海域にも存在が確認されている。火を近づけると燃えるため「燃える氷」とも呼ばれ、将来のエネルギー資源として期待されている。商業化へ向けては長期の生産挙動を確認する必要があるため、海洋に比べて試験の制御が容易な米国アラスカ州での長期産出試験が計画された。

TOYOは2016年に独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)から産出試験システムの概念検討業務を受託して以降、地質データの取得や産出試験システムにおける地上生産設備の基本設計、生産と観測のための坑井の基本設計と調達などを実施。今回のガス生産開始にあたっては遠隔モニタリングシステムの設計・構築と運用・保守を担っており、リアルタイムで収集される各種データからオペレーション状況の把握と解析を行うことで長期産出試験を支えている。

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