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鉄筋組立自動化システム「ロボタラスⅡ」
三井住友建設が独自開発、能登川工場に導入

三友新聞 2021年9月9日号 より]

三井住友建設(近藤重敏社長)は、ロボットを活用した独自開発の鉄筋組立自動化システム「ロボタラスⅡ」を、能登川工場(滋賀県東近江市)に導入した。中国自動車道のリニューアル工事で使う橋梁用プレキャストPC床版の製造を担う。

床版は通行車両の重みを橋桁や橋脚に伝えるための板。PC(プレストレスト・コンクリート)床版はコンクリート内部で組み上げる鉄筋にあらかじめ圧縮力をかけることにより、従来のRC床版より強度を高めている。

ロボタラスⅡでは11種類の鉄筋供給機がロボットアーム作業半径内に鉄筋をコンベア搬送し、ロボットアーム2台が3種類の鉄筋保持治具を自動装着して鉄筋を配置する。結束時にはロボットアームが市販の鉄筋結束機を装着し、装置下部に設置した結束用ロボットとともに鉄筋を結束する。ロボットアームの先端部には3次元カメラが搭載され、鉄筋結束時にプログラミング位置との配置誤差を認識・補正して確実に結束する。

ロボタラスⅡの導入により、鉄筋総重量に換算して約85%の作業を自動化。従来6人がかりだった1日2枚の組立作業が2人でできるようになり、少人化による3倍の生産性向上を実現した。

ロボットアームや鉄筋供給機などからなる「ロボタラスⅡ」

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