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セネガルで世界初のLNG発電船事業
商船三井・トルコ企業が共同、今夏稼働

三友新聞 2021年6月24日号 より]

商船三井(橋本剛社長)は世界初のLNG発電船事業を西アフリカで始める。シンガポールで竣工させた第1船がこのほど、セネガルのダカール港に到着した。今夏の操業開始を目指す。

トルコの複合企業・カラデニズと共同で行う。LNG発電船は陸上に発電所を建設するよりも短納期で初期費用も抑えられるほか、重油燃料と比べて環境負荷も低いため、途上国を中心に需要が期待されている。航行も可能で、「動く発電所」としても運用できる。

FSRU(浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備)と発電船の2隻を組み合わせて発電する。FSRUでは液化輸送されたLNGを貯蔵・再ガス化し、発電船に送る。発電船はLNGを燃料に発電し、陸上に送電する。商船三井はFSRUを、カラデニズは発電船を担う。

第1弾のFSRUは既存船を改造したもので全長272m、全幅47m、LNG貯蔵量12万5,400m³。発電出力は220MW。セネガルの電力供給の15%を賄う。今後、両社はLNG発電船事業を両社名を合わせた「KARMOL」(カルエムオーエル)のブランド名で展開する。

第2弾はモザンビーク・ナカラ港で年内の稼働を予定している。

発電船へのガス供給を担うFSRU「KARMOL LNGT POWERSHIP AFRICA」

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