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メタンハイドレートを模擬した氷塊制作
三井E&SHDと北見工業大が共同で

三友新聞 2019年10月3日号 より]

三井E&Sホールディングス(岡良一社長)とグループ会社の三井E&S造船(古賀哲郎社長)、北見工業大学の三者は、「燃える氷」とも呼ばれる海底資源、表層型メタンハイドレートを模擬した氷塊の開発に取り組む。氷試験体として、掘削技術の確立に向けたデータ分析に活用する。

三井E&SHDは表層型メタンハイドレートに対して掘削ドリルを用いた採取方法を検討してきたが、メタンハイドレートが存在する水深400mの海底下で技術試験を行うのは容易ではなく、装置開発のための実験データの取得を課題としていた。

これに対し、2018年12月から北見工業大学工学部の山下聡教授と共同研究を開始し、陸上で掘削試験を行うための表層型メタンハイドレートを模擬した氷試験体の制作を検討。今般、同大学で掘削試験に対応する大型の氷塊を制作し、力学的特性データの取得に成功した。

三井E&SHDは今後、得られたデータをもとに、表層型メタンハイドレートと同程度の強度を持つ氷塊制作方法を検討していくほか、商業化に向けた回収方法と掘削装置の開発の検討を進め、海底資源回収システムの確立を目指す考え。

メタンハイドレートを模擬した掘削試験用氷塊

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