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中野の「三井家野方墓所」を初公開
三井系や地元から110名が墓参

三友新聞 2019年9月5日号 より]

一般社団法人三井家同族会は8月31日、東京・中野にある三井家の「野方墓所」を初めて一般公開した。長年にわたり非公開とされてきたが、歴史的・文化的価値が高いことから、中野区の協力も得て今回、1日限定で行われた。

三井高利夫妻の墓碑

公益財団法人三井文庫に隣接する野方墓所は東京における三井家の墓地。三井家は江戸の菩提寺・真盛寺の移転に伴い大正期からこの地に墓所を移し、祖先や一族の霊を弔った。野方墓所には三井高利夫妻の墓碑や五連家の墓のほか、高利の父母や祖父母を祀った遠祖五輪塔、三井越後屋の初期の重役で三井姓を名乗ることを許された中西宗助一族の供養塔、877名もの奉公人の戒名が刻まれた二基の惣石塔(総墓)などがある。

奉公人の戒名が刻まれた惣石塔

午前と午後の2時間ずつ行われた公開には、三井家や三井系企業役職員のほか、地元をはじめとする一般来場者を含めて約110名が墓所を訪れ、先人に祈りを捧げた。

午後には三井不動産・岩沙弘道会長が墓所を訪れ、三井家同族会の案内の下、各墓の前で瞑目し、冥福を祈った。墓所を一巡した岩沙会長は、「総墓では昔から従業員を大切に思う気持ちが伝わり、改めて三井家と三井越後屋の歴史に感銘を受けた。当社役員や三井グループの皆さんにも是非、墓参してもらいたい」と呼びかけるとともに、三井家をはじめとする関係者に謝意を表した。

墓所の公開は年に1回の予定で、次回の日程は未定。

墓参する三井不動産・岩沙会長

三井の歴史にまつわる施設

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