三井のスポット

東京ミッドタウン
広大な緑を舞台として、
多様性が生み出す価値を
世界へ発信する街

東京ミッドタウンといえば、地上54階、高さ248mという都内で最も高いタワーのイメージが先行する。ラグジュアリーホテル、ザ・リッツ・カールトン東京の入居も話題になった。もちろんタワーは、東京ミッドタウンのシンボル。しかし、タウンという名称が含まれているように、実はタワーを含む複合的なビル群と、周辺の森や公園など、地域一帯を含めたすべてが東京ミッドタウンなのだ。一昨年オープンしたばかりの新しい街を紹介しよう。 ガーデン側からの眺め。建物はタワーを中心に配置されている

東京ミッドタウンは、港区赤坂の旧防衛庁跡地の再開発計画によって生まれた。開発のコンセプト「Japan Value」は、この街から世界へと、日本の新しい価値を発信すること。

働く、住まう、遊ぶ、そして憩うという、それぞれの生活要素を施設の中に有機的に一体化し、さらには古くからこの地にある樹木を生かして、豊かな緑が楽しめる広大なエリアをつくり出している。ここでは、ちょっと郊外にいるような錯覚におちいるほどだ。

草木は人の生活に必要不可欠。緑の中の散策はとても爽快

3つのゾーンで構成

東京ミッドタウンには、建物が6棟あるが、用途として分類するならば、ガレリア、プラザ、ガーデンという3つのゾーンに分けられる。

ガレリアは、メイン・ショッピング エリアとなっている。全長約150m、高さ25mという4層吹き抜けの空間に多くのショップが集合している。吹き抜け天井の真下にあるガーデンテラスには竹林があしらわれ、全体的に和のテイストのデザインでまとめられている点がユニークだ。

ガレリアの4層の吹き抜けは開放的でとても明るい

キャノピー(大ひさし)や個性的なアートを備えるプラザは東京ミッドタウンのメイン広場

プラザは、ビジネスやショッピングで訪れたさまざまな目的の人が行き交う交差点。水やグリーン、イベントスペースがここに集合し、カフェやパティスリーなど個性的なショップが並ぶ。仕事やショッピングの休憩にピッタリといった感じだ。

ガーデンは、前述の豊かな緑が楽しめるエリア。広大な芝生に加え、銀杏、サクラ、楠木などさまざまな樹木が生い茂り、野鳥も多くやって来る。隣接する港区立檜町公園とも連続的につながっていて、散策するのがとても気持ちよさそう。

ところで、ガーデンの多くの木々はもともと旧防衛庁の施設内にあったもの。建設中はいったん別の場所に植え替えられ、東京ミッドタウンの完成に際し、改めてガーデンを構成する要素として元の場所に戻したのだという。

広大な芝生エリアでは、さまざまなイベントが実施されている

タウンや近隣に住む人々のためのジョギングコースも示されている

デザイン&アートを発信

東京ミッドタウンでは、「デザイン」も開発における重要なテーマとなっている。美や芸術は人の精神にさまざまな影響を与えるものだ。日常を快適に過ごすうえでも、実は大切な要素。

そのため、生活の中の美を基本理念とするサントリー美術館や、ものづくりの現場となる21_21 DESIGN SIGHTを施設内にもち、さまざまな提案を発信し続けている。

まさに、あらゆるものがそろっているといった観のある東京ミッドタウン。考え抜かれたフォーマルなデザイン性の中にも、肩ひじ張らないカジュアルな雰囲気が街中に同居し、ぶらりと散策するのが楽しい。訪れれば訪れるほど、この街が好きになりそう。

行燈やのれんをイメージし、和の味わいを醸し出している

INFORMATION

東京ミッドタウン

[所在地] 東京都港区赤坂9丁目7-1

[URL] http://www.tokyo-midtown.com/jp/

※上記の内容は2009年7月15日時点の情報です。
出典:三井グループ・コミュニケーション誌『MITSUI Field』vol.3|2009 Summer より

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