活動レポート

三井ゴールデン匠賞贈賞式開催
グランプリに輪島塗の桐本氏

2018.4.5

三井広報委員会は、第2回「三井ゴールデン匠賞」の贈賞式を、東京・大手町のSMBCホールで3月20日に実施した。グランプリには輪島塗の桐本泰一氏、一般の投票で選ばれるモストポピュラー賞には燕鎚起銅器の玉川堂が選出された。

受賞者5組(前列)と審査員

贈賞式では、審査員長の大島眞彦三井広報委員会委員長(三井住友銀行取締役兼専務執行役員)が「受賞者はいずれも卓越した技術や技能に独自のアイデアを加えた作品を生み出し、また後進の育成など将来の発展につながる活動にも尽力しており『匠』と呼ぶに相応しい。三井広報委員会としてはこの賞を通じ、世界に誇る日本の伝統工芸文化を広く発信し、より多くの方に魅力を知ってもらうことで、ファンや支援者になってもらいたいと考えています」と挨拶。

受賞した玉川堂(代表=玉川基行氏/新潟県燕市/燕鎚起銅器)、桐本泰一氏(所属=輪島キリモト/石川県輪島市/輪島塗)、齋藤宏之氏(所属=五十崎社中/愛媛県内子町/大洲和紙)、中川政七氏(所属=中川政七商店/奈良県奈良市/経営者)、山本篤氏(所属=妙泉陶房/石川県加賀市/九谷焼)の5組には、トロフィーと賞金50万円が贈られた。審査員の選考によるグランプリの桐本氏、一般の投票で選ばれたモストポピュラー賞の玉川堂には、それぞれトロフィーと賞金が別途授与された。

大島委員長(左)からトロフィーと賞金を贈呈されたグランプリの桐本氏(右)

受賞者は、「受賞に刺激を受け、感動した。輪島の技術や素材を活かしたものづくりを続け、産地が何百年も続くような体制を築けるよう精進したい」(桐本氏)、「『伝統』は革新の連続。これからも革新を続け、伝統と呼ばれる会社にしていきたい」(玉川氏)、「愛媛県はなかなか注目を浴びないが、良いものづくりをしている人たちがたくさんいる。皆と一丸となり、産業が栄えればと思う」(齋藤氏)、「自社ブランドの立て直しのノウハウを活用して経営コンサルを行い、これまで十数社を経営再生してきたが、工芸界全体は厳しい。日本の工芸が生き残り、百年後には日本が工芸大国と呼ばれるよう、頑張っていきたい」(中川氏)、「作品で受賞したことはあるが、取り組みで受賞したのは初めてで大変嬉しい。これからも若い方と一緒に勉強していきたい」(山本氏)と、喜びを表した。