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三井不動産社有林に高CO₂固定品種を植林
日本製紙が苗木生産技術を開発

三友新聞 2026年3月5日号 より]

三井不動産(植田俊社長)と日本製紙(瀬邊明社長)は、日本製紙が効率的な苗木生産技術を開発した高いCO₂固定力や林業の課題解決への貢献が期待される新品種「クリーンラーチ」苗について、両グループが北海道に持つ社有林への植林を推進する。

クリーンラーチはグイマツ精英樹を母親、カラマツを父親として、地方独立行政法人北海道立総合研究機構が開発した種間雑種。CO₂を固定する能力が普通のカラマツより7~20%高いことに加え成長速度が比較的早く、育成過程で発生する下草刈りの回数が減るなどの特徴を持つことから環境貢献度が高い新品種として注目を集める。また幹の通直性や強度に優れ、木材素材としての期待も高い。一方、挿し木増殖が難しく苗木の生産体制が整っていなかったため、普及は進んでいなかった。

北海道の日本製紙社有林に植えられたグリーンラーチ(青枠)とカラマツ(赤枠)。植林後2年で生育に大きな差がついている

日本製紙は海外植林や国内のスギ・ヒノキなどで培った独自の苗木生産技術を活用し、クリーンラーチ苗の効率的な増産体制を確立。これまで1本の母樹から5本程度しか増やせなかったところ、増殖効率を10倍以上に向上させ、1本の母樹から50本以上の苗木生産を可能とした。北海道内で年間20万本以上を委託生産し、同社社有林などに植林している。

三井不動産は北海道に約5,000haの森林を保有しており、そのうち旭川市の社有林の再造林予定地で、日本製紙協力のもと今秋からクリーンラーチ苗の植林を進める。同時期に行う三井不動産グループの植林研修でも、クリーンラーチ苗を植林する予定としている。

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