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商船三井が新型LNG船の設計承認取得
風力推進帆を4基搭載へ

三友新聞 2025年9月25日号 より]

商船三井(橋本剛社長)は硬翼帆式風力推進装置・ウインドチャレンジャーを4基搭載した新型LNG船の基本設計承認をロイド船級協会から取得した。今後、実建造に向けた詳細設計を進める。試算では1航海あたり最大30%、年間平均で15%から20%程度のGHG削減効果を見込む。

新型船は船橋(ブリッジ)を船体前方に設置し、ウインドチャレンジャーの搭載本数と搭載位置を最適化させた。硬翼帆は3段式に伸縮可能で最大高さ約50m、幅約15m。繊維強化プラスチックを使用することで鋼製のものより軽量化され、センサーが風速や風向きを感知して効率よく推進力が得られるよう自動的に伸縮したり、旋回したりする。風を受ける硬翼帆の基数が多いほど、より高いGHG削減効果を得られる。

1基の場合、日本・豪州航路で約5%、日本・北米西海岸航路で約8%程度のGHG削減効果が期待できる。

ウインドチャレンジャーの搭載船は現在、1番船の石炭輸送船と2番船のばら積み船の2隻が竣工済み。両船とも1基搭載で、1番船は1日最大17%、1航海平均は5%から8%のGHG削減効果を得られ、想定通りの性能が確認された。

商船三井では2030年までに25隻、2035年までに80隻への搭載を計画している。

硬翼帆を4基搭載したLNG船のイメージ

硬翼帆搭載2番船の「グリーンウインズ」

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