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クレーン運転支援システムの運用開始
三井住友建設とIHIが共同開発

三友新聞 2022年3月31日号 より]

三井住友建設(近藤重敏社長)は、IHI(井手博社長)及びIHI運搬機械(村上晃一社長、IUK)と共同で開発したタワークレーン運転支援システムを、東京都多摩市で三井住友建設が施工するタワーマンション建設現場に導入した。

タワークレーンは、大型建造物の建設の際に部材を高所の作業現場に持ち上げるために不可欠な建設機械。3社は昨年7月にタワークレーン運転支援システムの共同開発着手を発表し、クラウド上で施工や部材、作業工程などのデータを一元管理する三井住友建設の「施工情報システム」と、IHI及びIUKのクレーン自動化技術の連携を図った。

運転支援システムと吊荷回転制御システムを導入したタワークレーン

タワークレーン運転支援システムではまず、建物の3次元モデル「BIMデータ」を基に、クラウド上の施工情報システムへ取付順序などの施工計画を登録する。現場では、部材に貼られたRFIDタグで自動照合を行い、GNSS(全球測位衛星システム)を活用して部材の位置や向きの情報を取得する。これらのデータによって作業時には部材を吊り上げる最適経路が自動生成され、オペレータが確認したのちに、部材の置き場所から設置位置上空までの自動誘導が行われる。今回の実運用開始に当たっては、吊り上げた部材の回転を制御するシステムも新たに導入された。

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