三井の特集

三井広報委員会
活動紹介パンフレット (4.4MB)
イメージ

世界に広がる三井グループ

Part4 アジア編

これまで3回にわたって展開してきた「世界に広がる三井グループ」。締めくくりとなる第4回は、今後の飛躍的な成長に期待がかかるアジア地域での事業に注目する。特に東南アジアでは中国以南という地理的条件を活かし、現在は中国向け輸出事業などが経済成長の一端を担っている。一方でアジア全体を見渡すと、今後は一層の経済成長や文化振興への注力が欠かせない。三井グループでは主に製造業や金融業を中心に、現地法人との合弁会社を設立するなど活発な進出を続けてきた。結果的には地域に根ざした事業展開によって、雇用創出や環境保全にも貢献している。現地における三井グループ8社の様々な事業展開をここに紹介したい。

ベトナム― ホーチミン

サッポロホールディングス株式会社
SAPPORO HOLDINGS LTD.

拡大し続けるビール市場を先取りするために

東南アジアでのビール需要拡大を目指し、ベトナムの地からサッポロブランドの浸透とさらなる飛躍へつなげる

ベトナムから、アジア全域への飛躍を

サッポログループの海外への本格展開は、1984年のアメリカ現地法人設立から始まった。現在は、サッポログループで国際酒類事業を担うサッポロインターナショナル社が中心となり、韓国・台湾・香港などのアジアや、オセアニアにも展開。そして2010年3月、「相互の独立性を尊重し、モノづくりの哲学が一致したところとアライアンスを組む」という思想に基づき、大型国営企業のベトナムたばこ総公社(ビナタバ社)と合弁で「サッポロ・ベトナム・リミテッド」を設立、東南アジアでの活路を拓いた。ベトナムでの製造販売拠点構築は、日本のビールメーカーとしては初めて。この秋には、ホーチミン市郊外のロンアン省に工場が完成し、2019年には販売数15万キロリットル達成を目指す。

ベトナムのビール市場は、年率10%を超える勢いで成長を続けている有望株だ。そこに、サッポロの製造ノウハウとビナタバ社の広域販売網を融合させることで、“プレミアムブランド”としてのサッポロブランドを、消費者にアピールしていくことが期待されている。また、製造、販売においては積極的に現地での人材採用を進めることで、雇用創出の面からも地域貢献を図る。

ベトナムにおける盤石な礎を築くことから、東南アジア周辺諸 国へもサッポロブランドを浸透させる。ベトナムでの挑戦が、北米とアジアを重点エリアと位置づける、グループの国際展開推進のカギを握る。

  • 写真

    ベトナム料理と「サッポロプレミアム」

  • 写真

    ベトナム工場の外観

  • 写真
  • ベトナム工場の外観
バイクの波に飲まれないようご注意
ベトナムの全人口は約8,500万人。それに対してバイクの数は2,000万台とも言われるほどで、ベトナムは超バイク大国だ。海のようなバイクの群れが道路を占めるが、4人で1台のバイクに乗っている姿も珍しくない。靴や服と同じようにバイクに対する装飾も盛んで、シート張替え専門店などもある。ヘルメットのデザインもユニークで、若者はこぞっておしゃれなヘルメットを探すのだとか。

シンガポール― ジュロン島(メルバウ島、セラヤ島)

電気化学工業株式会社
Denki Kagaku Kogyo K.K.

多様な文化の息づくシンガポールで勝ち抜いていく

日本・シンガポールの国家プロジェクトとして立ちあがった石油化学プラント建設をきっかけに、現地で多様な事業を展開する

グループ総合力も活かし、さらなる事業発展へ

写真

現地法人外観

1977年、日本とシンガポールは国家プロジェクトとしてシンガポール・メルバウ島の石油化学コンプレックス建設に着手した。その3年後には川下の3社が設立。その中の1社が、電気化学工業とシンガポール政府の合弁会社で、アセチレンブラック製造を担うDenka Singapore Private Limited(DSPL)だった(その後、100%子会社化)。その後も、トアス地区の溶融シリカ工場建設、セラヤ島のポリスチレン工場増設など設備増設を重ね、電気化学工業にとってシンガポールは重要な海外製造拠点となっている。2012年4月には、スチレン系共重合樹脂「DENKA IP」の製造設備をセラヤ工場に新設予定だ。

多民族国家であるシンガポールは、外国資本の受け入れにも従来から積極的だった。日系企業の進出も多い一方で、競争と変化への対応が不可欠となる。世界各地の企業が進出する中で生き残っていくためには、文化の理解や最新情報へのアンテナを敏感に保たなければいけない。さらに、シンガポール独自資本の成長も著しく、ビジネスパートナーとしての共存共栄を図っていくことが必要だ。

三井グループ企業のアジア進出の歴史は古く、企業間の結びつきが強い。グループの“人のネットワーク”も大切に、電気化学工業は今後のさらなる事業発展に向けて取り組んでいく。

  • 写真

    海岸部に浮かび上がる夜景は圧巻

  • 写真

    広大なセラヤ・ポリスチレン工場

シンガポールの不夜城を訪ねる
国内で唯一24時間営業のショッピングセンター「ムスタファセンター」は、地元住民から観光客まで大勢が集まるシンガポールの不夜城だ。チャンギ国際空港からもタクシーで30分程度の距離なので行きやすい。日用雑貨から食品、洋服、家電などあらゆるものが手に入る便利さが魅力で、夜でも人通りは絶えない。一味変わったシンガポール観光を楽しみたい時に、ぜひ訪れてみたい。

インドネシア― ジュパラ

三井造船株式会社
Mitsui Engineering & Shipbuilding Co.,Ltd.

新興国の成長を支える社会インフラ整備事業

インドネシアの電力需要に応える石炭火力発電所建設。社会インフラを整備し、インドネシア発展の一端を担う

社会インフラ整備から地域の成長に貢献

写真

なかなか目にすることの少ない発電所内部

ジャワ島中部のジュパラから海に30分ほど出ると、タンジュン・ジャティB石炭火力発電所がある。1996年以来、三井造船は発電所拡張工事としてこの地で海上・陸上土木工事、建築工事、煙突工事などを展開してきた。既設1・2号機に並んで、現在は3・4号機の試運転中。全敷地は約200ヘクタールに及び、稼働すればジャワ島全土の電力使用量のうち、約11%をも担うことになる。現場での業務にあたる人員はすべて現地採用し、ピーク時にはプロジェクト全体で8000人もが従事していた。

インドネシアでは、恒常的な電力不足に見舞われている。社会インフラ整備において、日本企業の技術力や高い品質には高い期待が寄せられている。一 方、韓国・中国企業の勢力伸長もすさまじく、厳しい競争環境の中では高い品質管理や大規模プロジェクトにおけるノウハウを活かすとともに、信頼関係を築く現場でのコミュニケーションも大切にしなければならない。

東南アジア新興国の成長に伴い、事業展開の可能性も大きくなる。三井造船では、今後は人材と資源が豊富なインドネシアやベトナムでの展開に注力していく。三井が誇るブランドとグループの総合力を武器に、さらなる飛躍を見据えて歩み続けていく。

  • 写真

    海上にそびえる発電所煙突

  • 写真

    現地で業務にあたる皆さん

  • 写真
  • 会議での情報共有をしっかりと
祝日に見るインドネシアの風土
正月(1月1日)、独立記念日(8月17日)、クリスマス(12月25日)を除き、インドネシアでは祝日の日にちが決まっていない。年次で変わるので、毎年カレンダーの確認が必要だ。また、多民族で多宗教の国だけに、宗教に由来する祝日が多いのもインドネシアの特徴。中国正月、ヒンズー教新年、ブッダ生誕祭、キリスト昇天祭、断食明け大祭…など。2012年は一斉休暇日と合わせて年に19日の祝日がある。

インドネシア― ジャカルタ

JA三井リース株式会社
JA MITSUI LEASING, LTD.

急速な市場拡大の波に乗り飛躍的な成長を目指す

インドネシアにおいて、自動車は重要な輸送手段。金融を通じてインドネシアの自動車普及と雇用創出に貢献する

“三井ブランド”の力強さが事業の発展へと導く

写真

井桁看板

近年、インドネシアの自動車販売市場は急速に拡大している。2010年は76万台を記録、2011年は86万台を見込み、2013年には100万台を突破すると予測されており、タイを抜いてASEANトップに躍り出る勢いだ。そうした市場成長を見越して、JA三井リースは1993年にPT. Mitsui Leasing Capital Indonesiaを設立。自動車販売金融に特化して事業を展開してきた。現在では首都ジャカルタを中心に全国12拠点を構え、340名の現地従業員を通じた営業活動により、契約台数は約2万5000台、営業資産は約300億円に上る。今後も積極的な出店と現地での人材採用を継続し、向こう5年で会社規模を現在の約2倍にまで拡大する計画だ。

インドネシアでの取引は大部分が個人事業主で、営業担当者は1件1件訪問・調査を重ねて融資申請の可否を判断する。経済成長は堅実に進んでいるとはいえ、まだまだ自動車は高価な買い物。JA三井リースは金融を通じて、自動車普及と現地の雇用創出に貢献することを使命としている。

また、国際モーターショーではエコカー・小型車への注目度が高く、エコカー普及を通じて地球環境保全に一役買っていくことも視野に入れている。JA三井リースは、戦前から名高い三井ブランドによる認知度を活用し、今後もより一層現地での事業展開に注力していく。

  • 写真

    社員旅行時の集合写真。全員三井のロゴ入りTシャツを着用

  • 写真

    断食月(ラマダン)明けの食事会での集合写真。全員がジャワ島固有の染物であるバティックを着用

  • 写真
  • 大通りの大渋滞も日常的な光景
インドネシアの食はスパイスが決め手
大小1万8,000を超える島国を抱えるインドネシアでは、多種多様な民族が混在しているため食文化でも地方差が大きい。その中でも共通しているのが、スパイスやハーブをたくさん使うこと。ココナッツミルクなどは、日本でも親しみのある食材だ。地域によってはキャッサバのようなイモ類を主食とするが、ジャワでの主食は米なので、日本食に通じるところもある。