三井の特集

三井広報委員会
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シリーズ特集 Be Happy! episode2 しあわせの風景に込められた想い。

写真:KENJI GOSHIMA/アフロ

シリーズ第2話のテーマは「しあわせの風景」。
しあわせに想いを馳せ、それを作品の中に込めようとした芸術家たちの、探し求めた風景を辿っていく。

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健さんが黄色いハンカチに見た
“しあわせ”とは?

世界的にも評価が高い、日本を代表する映画監督・山田洋次氏の映画「幸福の黄色いハンカチ」。夕張の青い空に数えきれないほどの黄色いハンカチがはためく有名なラストシーンは、何度見ても感動を誘う。

この映画で描かれているのは夫婦愛だ。主人公の勇作(高倉健)は、夕張で出会った光枝(倍賞千恵子)と夫婦になるが、光枝の過去を知ったことでヤケになり、街で絡んできた相手を殺めてしまう。

6年間の服役中に、光枝を思いやった勇作は、獄中から離婚を告げる。しかし出所の日、勇作は光枝に一枚の葉書を送っていた。─もし、まだ自分を待ってくれているなら、鯉のぼりの竿に黄色いハンカチを下げておいてほしい。もしハンカチがなければ、自分は黙って立ち去る─と。

どんなときも、どんなに時間が経っても固い絆で結ばれている夫婦。それはひとつのしあわせのカタチと言えるだろう。

ラストシーンに向かう勇作も、そんなしあわせを思い描きながら、夕張を目指す。だが、本当にハンカチは下がっているだろうか。そんな不安に、夕張へ向かうことから何度も逃げ出そうともする。そして、たどり着いた先にあの風景が待っている。

普通なら、一枚のハンカチがあればいい。それなのに、数えきれないほどの黄色いハンカチが風にはためく。

あのシーンに描かれているのは、勇作を想う光枝の気持ちの強さにほかならない。待っていることは当然。無数のハンカチは、精一杯愛しているという光枝の想いの強さを象徴している。

強く愛し続けてくれる人のいることのしあわせ、そして深く愛せる相手のいることのしあわせ─。

あなたは、あなたの大切な人に、どんなサインを送っているだろうか?

私たちが普段の生活の中で無数のハンカチをはためかせる機会はないかもしれないが、精一杯の思いやりをもって相手と接することは、きっと相手にも、そして自分自身にもしあわせをもたらしてくれると、そう信じたい。

幸福の黄色いハンカチ(1977年公開)
山田洋次監督の代表作として知られる不朽の名作。第1回日本アカデミー賞の最優秀賞を独占(作品賞・監督賞・脚本賞・主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞)するなど、数多くの映画賞を受賞。テレビドラマ化やアメリカ、タイで映画としてリメイクされるなど、世界からも高い評価を受ける。