三井の特集

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三井百科

越後屋江戸本店の正月

駿河町越後屋正月風景図(公益財団法人 三井文庫所蔵)

駿河町越後屋正月風景図(公益財団法人 三井文庫所蔵)

三越の前身であり、三井グループの事業の始まりでもある越後屋の奉公人にとって、正月は重要であった。

江戸本店の奉公人は、毎月定日に決められた神社仏閣に代参していたが、特に元旦は、あちこちの神社仏閣に代参した。ほかの奉公人は店内で様々な仕事を担当し、三箇日は、町内の人、出入りの医者、様々な職人たちが挨拶に来るのでその対応に追われ、店に訪れた万歳(まんざい:新年に家々を回り祝言を述べ、鼓を打ち舞を見せる芸能)に祝儀を渡したりもした。店頭には交代で出ていた。

4日、5日から売出の準備に入り、店卸をする。火事にも備え、土蔵や穴蔵の用心土や砂蓋などを改めた。

江戸時代の人たちは年中行事を楽しみにし、特別な飲食物を味わい、1月7日には七草粥を食べた。越後屋では7日の夜に福引があった。11日は蔵開きをし、見世開きをして売出しとなった。

19日頃から夷講(えびすこう)に入るが、その前に、総見世開き、初寄合をして役替えを発表した。1月下旬には出入りの日雇い仲間の寄合があった。また、中登り(勤務から7、8年後ごとの長期休暇)をする者を発表した。月末は、昨年の売行きを検討し、春物の商品を注文した。

(2016年12月15日更新)