会員会社ニュース 2016年

12月8日号

甘草の国内短期栽培技術確立
王子ホールディングスが日本初

王子ホールディングス(矢嶋進社長)は、薬用植物「甘草」の栽培研究を行い、栽培期間を従来から半分以下の2年に短縮する栽培技術を、日本で初めて確立した。

甘草は、漢方薬や化粧品、食品・雑貨などにも幅広く使われているが、乱獲による枯渇が危惧されており、近年、日本国内で栽培の研究が進められているものの、成分含有量の基準を満たすことや5〜6年にも及ぶ長い栽培期間が課題となっていた。

同社は2013年に医療植物研究室(北海道)を設立し、甘草などの薬用植物の研究に取り組んできた。同研究室では、栽培期間を2年に短縮しながら、基準値も満たす技術を確立。栽培試験地での実証試験にも成功した。今後、漢方薬などの医薬品原料としての販売を目指し、日用品や化粧品などの原料化も視野に入れていく。

  • 甘草栽培試験地(北海道)

    甘草栽培試験地(北海道)

  • 収穫した甘草の根

    収穫した甘草の根

「土木の日」に小学生100名招待
三井住友建設が技術研究所で見学会

三井住友建設(新井英雄社長)は社会貢献活動の一環として、11月18日の「土木の日」に同社技術研究所(千葉県流山市)に流山市立八木北小学校の5年生約100名を招待、見学会を開催した。同研究所による見学会は22年間続けられている。

当日は、建設会社の仕事内容をはじめ、「建物は地震でどう揺れるのか」といった疑問について、同研究所の研究員が施設を見学しながら説明した。見学後の質問コーナーでは児童から多くの質問があり、東日本大震災以降、児童にとっても地震に対する関心が高いことが示された。

「土木の日」は1987年に土木の仕事や役割について知ってもらうために制定されたもので、漢字の十と一を組み合わせて「土」、十と八で「木」という理由で、11月18日とされている。

  • 挨拶する谷垣技術研究所長

    挨拶する谷垣技術研究所長

  • 無響室の見学風景

    無響室の見学風景

三井金属が高性能固体電解質を開発
次世代リチウムイオン電池向け

三井金属(西田計治社長)は、高イオン伝導かつ電気化学的に安定である硫化物系固体電解質を開発し、既存のリチウム二次電池では困難とされる、高エネルギー密度を有する全固体電池の実証に成功した。2020年以降の実用化を目指す。

全固体電池は高い安全性や、高エネルギー密度電池の実現が見込まれ、次世代高性能二次電池として有望視されている。固体電解質としては、イオン伝導率の観点からは硫化物系が優れているが、使用できる正極活物質や負極活物質が限られるなどの技術課題があった。

三井金属は独自の技術で電解液と同等水準のリチウムイオン伝導性を有し、かつ電気化学的に安定な「アルジロダイト型硫化物固体電解質」を、量産性に優れた工法で開発することに成功。また、硫化物系全固体電池に適した正極活物質、負極活物質の開発にも取り組み、高エネルギー密度を達成すると共に急速充放電も可能であることを、試作した全固体電池で実証した。