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中央三井トラスト・グループ
京都議定書の目標達成に向けてCO2排出権を信託商品化。排出権信託受益権の販売開始
 中央三井トラスト・グループの中央三井信託銀行では、京都議定書の地球温暖化ガス削減目標に算入できる排出権を信託商品化※注1。これにより、1000トンから数万トン単位の小口需要に応えることが可能になり、経団連が策定した「環境自主行動計画」※注2の削減目標達成にも貢献できるのではないかと同社は期待しています。
※ 注1)排出権の信託商品化:2007年3月施行の改正温暖化対策推進法で可能になった。
※ 注2)環境自主行動計画:業界団体などが自主的に策定した環境行動計画。
排出権取引に信託の仕組みを活用し、数千〜数万トンの小口需要に対応。
 1997年に採択された京都議定書は、日本に対し、2008年から2012年までの温室効果ガス排出量を1990年比で6%削減することを義務づけています。しかし、すでに省エネ努力を進めてきた日本では、これ以上の削減は難しいとされており、目標を達成するために認められた排出権の国際取引、いわゆる「京都メカニズム」※注3の活用が不可欠とされてきました。
 排出権は現在、電力や鉄鋼などの大口需要家が10万トン単位で購入。数万トン程度のニーズがあっても、応える方法がありませんでした。そこで中央三井信託銀行では、排出権の小口販売を検討していた三井物産と協力して、排出権取引に信託の仕組みを活用するスキームを開発。これにより、三井物産が海外から購入した排出権のうち約11万6000トンの受益権を、1000トン以上、1トン単位で販売することが可能になりました。企業が排出権そのものを購入するには複雑な手続きが必要ですが、信託化することでそうした手間も省け、CSR(企業の社会的責任)として環境問題への貢献を考える企業へのソリューションメニューとしても有効だと考えられています。

※ 注3)京都メカニズム:先進国同士で共同して温暖化対策を行う「共同実施」、途上国でのプロジェクトで排出削減があった場合、自国の排出削減枠として活用できる「CDM」、排出量の数値目標が設定されている先進国間で排出枠の売買を認める「排出権取引」からなる。
排出権の小口販売により大口需要家以外の企業も購入できるようになる
排出権の小口販売により大口需要家以外の企業も購入できるようになる
途上国でのCO2削減プロジェクトを推進する効果も
 ところで、排出権取引はCO2削減とどうつながるのでしょうか。EUで活発におこなわれているキャップ&トレード(上限値取引)という方法では、国や企業に割り当てられた排出枠の一部が移動するだけで、あらかじめ設定された総排出量は変わりません。
 中央三井信託銀行が扱うのは、京都議定書が定めた「クリーン開発メカニズム(CDM)」によって得られた削減量(CER)。これは、先進国が発展途上国において省エネや温室効果ガス回収といったプロジェクトを実施し、達成された削減量を排出権として獲得するもので、先進国にとってもCO2削減コストを自国で削減するより大幅に抑えられるというメリットがあります。CERを信託化することで排出権の小口需要が拡大すれば、削減義務が課されていない途上国でのCO2排出量削減プロジェクトの推進につながり、地球規模の総排出量を抑えることができるのです。
 今年開かれる洞爺湖サミットでは、京都議定書の約束期間(2008年〜2012年)が切れる2013年以降の枠組みについても話し合われる予定。今後さらに厳しい削減目標が設定されれば、排出権への需要が高まることは必須です。企業にとって環境問題への取組みが不可欠となった今、始まったばかりの小口排出権ビジネスがどのような広がりを見せるか、産業界からの関心が高まりそうです。
家畜のし尿から発生するメタンガスを集めて処理する日本の技術もCDMの有力なプロジェクトになる
家畜のし尿から発生するメタンガスを集めて処理する日本の技術もCDMの有力なプロジェクトになる


「中央三井トラスト・ホールディングス」ホームページ

   
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