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日本製鋼所
世界のエネルギー需要に応え鉄鋼を中心に積極的な設備投資を計画。日本製鋼所の改定中期経営計画
 日本製鋼所は5月に、2007〜2008年度の2年間を対象とした改定中期経営計画を発表しました。これは、2006年に発表した3年間の中期経営計画を最初の1年間で達成したため、残りの期間を策定しなおし、さらなる収益力の強化と企業価値の増大を図ったもの。特に鉄鋼事業においては、今後北米や中国を中心とした原子力発電用部材の需要増加に応え、2008年度以降も含めた今後3年間で計500億円という大規模な設備投資をおこないます。この設備投資にあわせて、室蘭製作所で120〜130名の増員を予定。北海道経済における明るい話題として、地元からも歓迎の声が届いているそうです。
高い技術力で世界需要の8割をカバー
 日本製鋼所は、鋼を原点として数多くの製品を手がける「素材とメカトロニクス」の総合企業。携帯電話のボディに使用されるマグネシウム合金を射出成形※注1する製品から石油化学プラントで使用される千数百トンの超大型鍛鋼品まで、その事業領域は多岐にわたります。中でも、原子炉圧力容器や蒸気発生器など、原発用一次系部材の世界シェアは80%。亀裂が生じやすい溶接部分を最小限にするために、600トンという世界最大の鋼塊からつくりあげるのですが、これほどの鋼塊の成分を均質化する技術、14000トンプレス機で鋼塊を製品形状に作り出す技術は、他社にはまねができません。その意味で、日本製鋼所は世界市場への供給責任を担っており、今回の設備投資はその責任を果たすためでもあります。
 日本製鋼所の技術力を支えているのは、100年の歴史の中で培われたものづくりの伝統です。この分野は景気の影響を受けやすく、不況時に事業から撤退したりエンジニアを手放したりする企業もありました。一旦撤退すると技術伝承がとぎれるため、再開するのは容易ではありません。厳しい時代にも人を育て、技術の研鑽に努めてきた日本製鋼所だからこそ、お客さまの信頼と今日の活況を勝ち得たと言えるでしょう。

※注1)射出成形:プラスチックやマグネシウムなどの材料を加熱して軟らかくし、金型に押し込んで成形する方法。
世界最大600トン鋼塊
世界最大600トン鋼塊
1万4千トンプレスでの大型鋼塊の鍛錬作業
1万4千トンプレスでの大型鋼塊の鍛錬作業
地球環境も見据えたものづくり
 日本製鋼所のものづくりは、地球環境の保全も見据えています。電力需要の増大、原油の高騰から活発化した原発計画は、CO2削減に貢献。火力発電においても大容量化が進み、これに対応した部材を製造することで発電効率のアップを可能にしています。また、石油精製用のリアクター※注2は、重質油から硫黄を取り除くことで、有害な窒素酸化物の排出を軽減。原油価格の高騰から、高粘度の重質油を含むオイルサンド※注3の開発がカナダなどでも進む中、精製設備の増強は必須です。
 CO2の排出が比較的少ない天然ガスの開発を可能にしているのが、クラッド鋼管です。ステンレス、ニッケル鋼などの合金と炭素鋼を圧着・圧延させたクラッド鋼管は、優れた耐腐食性、耐熱性で、容易に交換できない深海のパイプラインに適しており、今後も世界的な需要増加が見込まれています。また、樹脂機械事業においても、樹脂製造機械から加工機械までのフルラインナップで、廃プラスチックのリサイクル処理も実現。さらにクリーンエネルギーとして注目されている風力発電システムにも力を入れています。世界のエネルギー事情が転機を迎えている今、日本製鋼所の担う役割はますます重要なものになりそうです。

※注2)リアクター:異なる化学物質どうしを反応させる装置。
※注3)オイルサンド:化石燃料となる炭化水素類を含む砂。石油に代わる燃料として注目されている。


 >日本製鋼所ホームページ
原子炉圧力容器用シェルフランジ
原子炉圧力容器用シェルフランジ
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