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電気化学工業
独自の技術で高分子ヒアルロン酸を開発し、医療、化粧品分野で展開。
電気化学工業の関節機能改善剤『スベニール(R)』、『潤(うるおい)基礎化粧品シリーズ』
 ある程度の年齢になると、膝の痛みを訴える人が増えてきます。その原因として多いのが、軟骨がすり減って関節がスムーズに動かなくなる「変形性膝関節症」。「年だからしょうがない…」とあきらめている人も多いのですが、近年、高分子ヒアルロン酸による治療法が注目を集めています。その高分子ヒアルロン酸を独自の技術で開発し、実績を上げているのが電気化学工業。特殊樹脂や高性能素材で知られるDENKAは、バイオケミカル分野でも高い技術力を発揮していました。
分子量330万を実現した独自の培養精製技術
 ヒアルロン酸は細胞と細胞の隙間を埋めるムコ多糖類の一種。分子量に比例する高い粘性、弾性、保水力をもち、関節の動きをスムーズにしたり、肌の水分量を保持するなどの役割を担っています。「変形性膝関節症」の場合、関節液中のヒアルロン酸が減少し、潤滑油としての働きが低下するため、20年ほど前から鶏冠(鶏のトサカ)から抽出したヒアルロン酸による治療が実施されていました。しかし動物由来のヒアルロン酸は、雑菌や夾雑物を取り除く過程で壊れてしまうため、平均分子量は90万程度の低分子にとどまっていました。
 そんな中、電気化学工業では1985年にヒアルロン酸の開発に着手。乳酸菌の一種からヒアルロン酸の培養に適した種菌を発見し、それをバイオ発酵させる独自の培養精製技術で、平均分子量約330万という高分子ヒアルロン酸の量産に成功しました。医療分野でのビジネス経験がなかったため、1989年にまず化粧品として製品化。その後、日本ルセル(現・サノフィ・アベンティス)と中外製薬の協力を得て、2000年に高分子ヒアルロン酸を主成分とした関節機能改善剤『スベニール®』を発売しました。
高分子ヒアルロン酸を主成分とした関節機能改善剤『スベニール(R)』
高分子ヒアルロン酸を主成分とした関節機能改善剤『スベニール®
高い技術力で、高齢者のQOL向上に貢献
 ヒアルロン酸製剤は膝関節内に直接注入することにより、関節液の働きを補い、疼痛症状を改善。炎症物質の発生を抑制し、歩行や運動をしても軟骨の状態が悪化しにくく、長期にわたって使用しても副作用が少ないという結果も出ています。通常、週1回の注射を5回程度続けますが、2、3回目から症状の改善が見られ、患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が向上する場合が多いとのこと。
 中でも『スベニール®』は他の低分子ヒアルロン酸製剤と比較しても健康な人の関節液に含まれるヒアルロン酸により近い性状を持ち、ヒアルロン酸製剤としては世界で初めて、症状がより深刻な「慢性関節リウマチによる膝関節痛」への処方が認可されました。
唯一の高分子製剤として販売実績を順調に伸ばしており、団塊の世代が高齢化する中、今後も患者数の増加と需要の高まりが予想されています。
 『スベニール®』に先駆けて商品化された『潤(うるおい)基礎化粧品シリーズ』は、社内販売としてスタート。自社製ヒアルロン酸を潤沢に使った品質の高さで、社員やその家族、知人へと評判が口コミで広がり、現在はインターネットサイトでも発売中です。(デンカコスメティクス
 「高い技術力で『資源』から『価値あるモノ』を生み出す」企業として、幅広い技術フィールドで独自の製品群を送りだしてきたDENKA。そのフィールドは、まだまだ広がりそうです。
潤(うるおい)基礎化粧品シリーズ
潤(うるおい)基礎化粧品シリーズ
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